浪費・衝動買い

衝動買いしそうなとき、買う前に確かめるチェック表。空腹・気分・「今だけ」と、1年でいくらの計算表

約6分で読めます 出典照合済み(2026-10-10)

ショッピングカート
Photo: Me (Elsa Versailles) / Public domain / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(家計・投資の助言ではありません。出典は末尾)。

衝動買いを防ぐには、「買うかどうか」の前に「今の自分がどんな状態か」を確かめるのが近道です。研究では、空腹、不安や落ち込み、時間制限に急かされている状態が、買い物を増やす方向に関係していました。この記事は、買う直前に使える6項目のチェック表と、予定外の買い物が1年でいくらになるかの計算表を用意しました。

3行でわかる

  1. 空腹な人は食べ物以外の物も多く手に取った。手に入れる行動を測った4つの研究をまとめた効果の大きさは g = 0.533 だった。
  2. 不安や落ち込み、時間の圧力も、衝動買いのしやすさと関係していた。ただし、これらは調査での関連で、原因とまでは言えない。
  3. お金の自制の工夫を試した29の研究のまとめで、工夫は支出を減らす方向に中くらいの効果があった(d = 0.57)。買い物リストや予算のように誘惑の前に決めておく工夫も、同じくらいの効果だった。

01 悩みの正体衝動買いは、買う前のどこで防げる?

衝動買いは、商品を見る前の「自分の状態」で起きやすさが変わる。空腹や落ち込み、時間制限のように、判断を急がせる状態に気づければ、買う前に一度止まれる。

衝動買いが起きる仕組みは衝動買いはなぜ起きるのかで扱いました。この記事は、その場で使える道具に絞ります。

チェック表は、買い物を禁止するためのものではありません。「今は決めるのに向かない状態か」を確かめ、決める時間をずらすための合図です。

02 科学的にわかっていることどんな状態だと、衝動買いが増えやすい?

研究では、空腹な人は食べ物以外の物も多く手に取り、使う金額も多い傾向があった。不安や落ち込み、時間の圧力も、衝動買いのしやすさと関係していた。

Xu ら(2015)[1]

5つの研究で、空腹は食べ物ではない物を手に入れようとする気持ちと行動を強めた。空腹にした参加者は、無料のバインダークリップを平均3.93個取り、満腹の参加者(平均2.31個)より多かった。百貨店から出てきた客では、空腹な人ほど食べ物以外の買い物の数と金額が多かった。

対象: 北米の大学と店で行った5つの研究(1つの研究に63〜89人) / 限界: 空腹の度合いを自己申告で測った研究が多い。物を気に入る度合いは、空腹でも変わらなかった。

Yu(2022)[2]

コロナ禍の中国の大学生734人の調査で、衝動買いのしやすさは、不安や落ち込みの強さと正の関係があった。先行きがわからないことへの耐えにくさとも関係していた。

対象: 2021年4月、中国の1つの大学の学生(分析は716人、約8割が女性) / 限界: 一度きりの調査で、因果はわからない。関連の強さは小さめだった。

Sun ら(2023)[3]

ライブ配信での買い物について尋ねた調査で、時間の圧力を感じるほど衝動買いが多い関係があった。この関係は、よく考えての衝動買いより、気持ちに動かされる衝動買いのほうで強かった。

対象: 2022年3〜6月、中国のオンライン調査の有効回答337人 / 限界: 自己申告の調査で、ライブ配信という1つの場面に限られる。

Davydenko ら(2021)[4]

お金の自制の工夫を試した29の研究をまとめると、工夫は支出を減らし貯金を増やす方向に、中くらいの効果があった(d = 0.57)。買い物リストや予算のように「誘惑の前に決めておく」工夫も、その場で踏みとどまる工夫と同じくらいの効果だった。

対象: 2001〜2020年の29の研究 / 限界: 研究ごとの結果のばらつきが大きく、効果の小さい研究が公表されにくい偏りも示された。

g = 0.533空腹が、食べ物以外の物を手に入れる行動を強めた効果の大きさ(手に入れる行動を測った4つの研究のまとめ)[1]

03 今日からできる小さな一歩買う前のチェック表は、どう使う?

買う前のチェック表は、カートに入れた時点で6項目を確かめ、2個以上当てはまったらその場で決めない、と使う。2個という基準は研究ではなく、この記事の目安。

確かめること当てはまったら参考にした研究
1. お腹が空いている食べてから決める空腹で食べ物以外も多く手に取った [1]
2. 不安・落ち込み・イライラが強い気分が落ち着いてから決める不安や落ち込みと衝動買いの関連 [2]
3. 「残り○分」「本日限り」に急かされている締め切りを外して、欲しいかを考える時間の圧力と衝動買いの関連 [3]
4. 買い物リストや予定に無かった物リストに書いて、次の買い物の日に決める前もって決める工夫の効果 [4]
5. 今月の予算を決めていない、または超えている予算の残りを確かめてから決める予算を決めておく工夫 [4]
6. 使う場面を、日付つきで言えない使う日が決まるまで保留する研究ではなく、この記事の目安
1

この表をスマホに保存する

スクリーンショットを撮り、買い物アプリの近くに置きます。買う直前に見られる場所にあることが大切です。

所要 1分

2

カートに入れたら、6項目を数える

当てはまる数を数えます。2個以上なら、その場では決めずに、カートに入れたまま閉じます。

所要 30秒

3

決める時間を、具体的に決める

「夕食のあとに見直す」「次の土曜に決める」と時間を決めます。そのとき欲しければ、買ってかまいません。

所要 1分

04 続けるためのコツ予定外の買い物は、1年でいくらになる?

予定外の買い物の年間の金額は、「1回の金額 × 1か月の回数 × 12」で出せる。自分の数字で計算すると、チェック表を使う理由がはっきりする。

1回の金額月2回月4回月8回
1,000円24,000円48,000円96,000円
2,000円48,000円96,000円192,000円
3,000円72,000円144,000円288,000円
5,000円120,000円240,000円480,000円

表の数字は計算の例で、平均的な金額ではありません。通販の購入履歴を1か月分開き、予定に無かった買い物の回数と金額を数えると、自分の行が見つかります。

困ったときの相談先
消費者ホットライン(188): 定期購入だと知らずに申し込んだ、解約や返品に応じてもらえないなど、買い物のトラブルは、身近な消費生活センターなどの相談窓口を案内してもらえます[6]。

05よくある質問

衝動買いを防ぐチェックリストは、何を確かめればいい?

今の体と気分の状態(空腹か、落ち込んでいるか)、時間制限に急かされていないか、買う予定だった物か、の3つを先に確かめます。研究で、空腹、不安や落ち込み、時間の圧力は、買い物を増やす方向に関係していました。

チェック表で何個当てはまったら、買うのをやめるべき?

研究で決まった基準はありません。この記事では、2個以上当てはまったら、その場では決めずに時間を置くことを目安にしています。買ってはいけないという意味ではなく、決める時間をずらす合図です。

お腹が空いていると、食べ物以外も買いすぎるの?

その可能性を示した研究があります。北米の5つの研究で、空腹の人は食べ物ではない物も多く手に取り、百貨店の客では空腹な人ほど使った金額が多い傾向がありました。ただし、物を気に入る度合いは変わりませんでした。

衝動買いが年間でいくらになるか、どう計算する?

予定外の買い物の1回あたりの金額と、1か月の回数を思い出し、「1回の金額 × 月の回数 × 12」で計算します。通販の購入履歴を1か月分見ると、回数を思い出しやすくなります。

「衝動買い・ネット通販」を順に読む
なぜ → 気づく → 工夫する → やってしまったら → 使う(この記事)
この悩みのガイドを見る

出典

  1. Xu, A. J., Schwarz, N., & Wyer, R. S., Jr. (2015). Hunger promotes acquisition of nonfood objects. Proceedings of the National Academy of Sciences, 112(9), 2688-2692. https://doi.org/10.1073/pnas.1417712112
  2. Yu, Y. (2022). Effects of negative emotions and cognitive characteristics on impulse buying during COVID-19. Frontiers in Psychology, 13, 848256. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2022.848256
  3. Sun, B., Zhang, Y., & Zheng, L. (2023). Relationship between time pressure and consumers' impulsive buying: Role of perceived value and emotions. Heliyon, 9(12), e23185. https://doi.org/10.1016/j.heliyon.2023.e23185
  4. Davydenko, M., Kolbuszewska, M., & Peetz, J. (2021). A meta-analysis of financial self-control strategies: Comparing empirical findings with online media and lay person perspectives on what helps individuals curb spending and start saving. PLoS ONE, 16(7), e0253938. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0253938
  5. Wang, G., Wang, Y., & Gai, X. (2021). A meta-analysis of the effects of mental contrasting with implementation intentions on goal attainment. Frontiers in Psychology, 12, 565202. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2021.565202
  6. 消費者庁「消費者ホットライン」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/