浪費・衝動買い

ギャンブルや宝くじ、月いくらまでなら害が出にくい?「収入の1%・月4日・2種類まで」で確かめる計算表

約7分で読めます 出典照合済み(2026-10-11)

ペンで数字に印をつけている宝くじの券
Photo: Santeri Viinamäki / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(家計・投資の助言ではありません。出典は末尾)。

パチンコ、競馬、宝くじ。楽しみで続けているけれど、「月にいくらまでなら大丈夫なのか」がわからない。そんな人のために、研究から作られた目安があります。カナダでは8か国のデータから「世帯の収入の1%まで・月4日まで・2種類まで」という目安がまとめられました。この記事では、その目安に自分の数字を当てはめる計算表を用意しました。

3行でわかる

  1. カナダの「害の出にくいギャンブルの目安」は、①使う額は世帯の税込み月収の1%まで、②遊ぶのは月4日まで、③定期的に遊ぶのは2種類まで。3つを同時に守る。
  2. イングランドの調査では、年1〜2回遊ぶ人で害を感じた人は1%未満、週2回以上の人では20%を超えた。1種類だけの人は2%未満、4種類以上の人は40%近かった。
  3. 目安は「これ以下なら安全」という線ではない。国や調べ方で数字は少し変わる。超えていたら、記録をつけ、相談先に話すことを考える。

01 悩みの正体ギャンブルに使う額は、なぜ自分で決めにくい?

ギャンブルに使う額を自分で決めにくいのは、「どこからが使いすぎか」の物差しがないから。物差しがないと、負けを取り返したい気持ちや、その日の気分で金額が決まりやすい。

その場の決意で止めにくい仕組みは上限を先に決める工夫の記事で、のめり込みに気づく質問はのめり込みに気づくチェックの記事で扱いました。この記事は、自分の数字を目安と比べる「計算表」です。

02 科学的にわかっていること害が出にくいギャンブルの目安は、どう作られた?

カナダの目安は、8か国の11のデータで、遊ぶ頻度・種類の数・使う額と、害の出やすさの関係を調べて作られた。その後、イングランドやフィンランドのデータでも、似た関係が確かめられている。

1%・4日・2種類カナダの「害の出にくいギャンブルの目安」。世帯の税込み月収の1%まで、月4日まで、定期的に遊ぶのは2種類まで [1][2]

Rochester・Cunningham(2024)[1]

カナダの目安を、イングランドの健康調査(2016年・2018年)に当てはめた。年に1〜2回遊ぶ人で害を感じた人は1%未満、週2回以上の人では20%を超えた。遊ぶ種類が1つの人は2%未満、4種類以上の人は40%近くだった。週2回以上、または3種類以上遊ぶ人は、害を感じやすかった。

対象: 過去1年に遊んだイングランドの成人(2016年3,882人、2018年3,935人)。害は、のめり込みの質問票で1点以上 / 限界: この調査には使った額の質問がなく、「1%」の目安は確かめられていない。

Kontto ら(2026)[2]

フィンランドの4回の全国調査(2011〜2023年)で、遊んだ14,163人を調べた。害が出にくい目安は、頻度が月6日、種類が2〜3種類、使う額は手取りの個人収入の2.0〜3.0%だった。目安の数字は、国や調べた年で少し変わる。

対象: 過去1年に遊んだフィンランドの成人 / 限界: 一時点の調査を重ねたもの。使う額は世帯ではなく個人の手取りで計算している。

Gooding ら(2024)[3]

カナダの調査で、同じ人を追いかけて将来の害との関係を調べた。種類は2つまで、頻度は週1回までという目安は、これまでの研究とほぼ同じだった。一方、使う額の目安は世帯収入の3.4〜6.4%と、1%より高く出た。

対象: カナダのオンライン調査の参加者 / 限界: 著者自身が、もっと細かく測れる質問で確かめる必要があるとしている。

Palomäki ら(2024)[4]

フィンランドの778人に目安を見せると、全体としては「わかりやすい」「ちょうどよい」と受け止められた。のめり込みのリスクがある人ほど、目安を否定的に評価した。

対象: フィンランドのオンライン調査 / 限界: 目安を守ると害が減るかを確かめた研究ではない。

03 今日からできる小さな一歩自分の使い方が目安の範囲か、どう確かめる?

目安の範囲かは、①世帯の税込み月収の1%を計算し、②先月使った額・遊んだ日数・種類の数を書き出し、③3つを目安と並べて確かめる。1つでも超えていれば、見直しのサインと考える。

まず、世帯の税込み月収ごとの「1%」の早見表です。この記事の表では、使う額を、勝った分を差し引かない「使った額」で数えます。

世帯の税込み月収1%の目安(月)1年にすると
20万円2,000円2万4,000円
30万円3,000円3万6,000円
40万円4,000円4万8,000円
50万円5,000円6万円

次に、先月の自分の数字を入れる表です。右の列は書き方の例で、平均ではありません。

項目目安 [1][2]先月の自分(例)判定(例)
使った額世帯の税込み月収の1%まで月収30万円で8,000円超えている
遊んだ日数月4日まで3日範囲内
定期的に遊ぶ種類2種類までパチンコと宝くじの2種類範囲内
1

世帯の税込み月収の1%を出す

給与明細の「総支給額」などを家族の分も足し、100で割ります。収入が月によって違う人は、1年分を12で割ります。

所要 5分

2

先月使った額を、明細から書き出す

口座からの引き出し、カードやアプリの決済、宝くじの購入を足します。勝った分は差し引きません。記憶より明細の方が正確です。

所要 15分

3

日数と種類を数え、3つを並べる

遊んだ日をカレンダーで数え、定期的に遊んでいる種類を書きます。目安は3つ同時に守るものなので、1つでも超えていれば見直しの対象です [2]。

所要 5分

04 続けるためのコツ目安を超えていたら、どうすればいい?

目安を超えていたら、まず1か月、使った額と日数を記録し、次の月の上限を目安に近づける。自分で戻せない、隠したくなる、借りてでも遊ぶといった状態なら、相談先に話すことを考える。

05よくある質問

ギャンブルは月いくらまでなら大丈夫?

カナダで8か国のデータから作られた目安では、世帯の税込み月収の1%までです。月収30万円なら月3,000円です。あわせて、遊ぶのは月4日まで、定期的に遊ぶのは2種類までとされています。ただし「これ以下なら必ず安全」という線ではなく、害が出にくい目安です。

宝くじも、ギャンブルの目安に入る?

入ります。研究ではギャンブルの種類の1つとして数えられています。イングランドの調査では、宝くじを含めて1種類だけの人で害を感じた人は2%未満、4種類以上の人では40%近くでした。

勝った分は、使った額から引いていい?

この記事の計算表では引きません。勝ち負けを差し引くと、使った額が小さく見えてしまうためです。口座の引き出しやカードの明細から、遊ぶために使った額をそのまま足します。

目安の数字は、国によって違うの?

少し違います。フィンランドの調査では、頻度は月6日、使う額は手取りの個人収入の2.0〜3.0%が目安として出ました。カナダで同じ人を追いかけた研究では、使う額の目安は世帯収入の3.4〜6.4%でした。ただ、頻度と種類の目安は研究どうしで近い結果でした。

「ギャンブル・ガチャ・宝くじ」を順に読む
なぜ → 気づく → 工夫する → 使う(この記事)
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出典

  1. Rochester, E., & Cunningham, J. A. (2024). Applying the Canadian Low-Risk Gambling Guidelines to Gambling Harm Reduction in England. Journal of Gambling Studies, 40(1), 21-28. https://doi.org/10.1007/s10899-022-10186-8
  2. Kontto, J., Grönroos, T., Palomäki, J., Hodgins, D. C., Young, M. M., & Salonen, A. H. (2026). Deriving lower-risk gambling limits from data collected in four cross-sectional Finnish surveys. Journal of Behavioral Addictions, 15(1), 407-418. https://doi.org/10.1556/2006.2025.00104
  3. Gooding, N. B., Young, M. M., & Hodgins, D. C. (2024). A Longitudinal Investigation of Lower-Risk Gambling Limits in the Canadian National Study. Journal of Gambling Studies, 40(3), 1209-1226. https://doi.org/10.1007/s10899-024-10303-9
  4. Palomäki, J., Latvala, T., Salonen, A. H., Marionneau, V., Hodgins, D., Young, M. M., & Castrén, S. (2024). Testing the acceptability and feasibility of the lower-risk gambling guidelines in Finland. Journal of Behavioral Addictions, 13(4), 987-1002. https://doi.org/10.1556/2006.2024.00065