浪費・衝動買い

ご褒美買いは月いくら・月何回まで?先に決める予算の計算表と、買う前に確かめる6項目のチェック表

約7分で読めます 出典照合済み(2026-10-11)

ケーキや焼き菓子が並ぶ店のショーケース
Photo: julie corsi from Palos Heights, IL, USA / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(家計・投資の助言ではありません。出典は末尾)。

「今週がんばったから」「今日は嫌なことがあったから」。自分へのご褒美は、気持ちを立て直す大切な出費です。ただ、1回ずつは小さくても、月や年で合わせると思ったより大きくなります。この記事は、ご褒美に使う額と回数を先に決める計算表と、買う前に確かめる6項目のチェック表を用意しました。研究では、同じ額を使った後でも、週の予算を使い切った状態だと月の予算より踏みとどまる人が多く、嫌な日ほどご褒美が欲しくなることがわかっています。

3行でわかる

  1. ご褒美買いは、月の予算と回数を先に決め、週ごとに分けて管理すると使いすぎにくい。米国の896人の追試では、娯楽費をすでに50ドル使った場面で30ドルのチケットを買う人が、週50ドルの予算(使い切った状態)だと45%、月200ドルの予算だと76%だった。
  2. 嫌な日を想像した人は、チョコレートやお酒、入浴剤などのご褒美を選びやすかった(英国の約280人の実験)。悲しい気分の人は、同じ水筒に約2割高い値段をつけた。
  3. 買う前に「予算の残り」「今日の気分」「1年続けたら合計いくら」など6項目を確かめる。ご褒美をやめるのではなく、自分で決めた範囲で選ぶための表にする。

01 悩みの正体ご褒美買いが、気づくと増えているのはなぜ?

ご褒美買いが増えるのは、1回ずつ「今日だけ」と判断し、月や年の合計で考えないから。さらに、嫌な日や疲れた日ほどご褒美が欲しくなり、気分の影響には自分で気づきにくい。

頑張った後にぜいたくを許しやすい仕組みはご褒美の言い訳の記事で、自分のくせに気づく振り返りはご褒美買い・ストレス買いのセルフチェックで紹介しました。この記事は、その先で使う道具です。額と回数を数字で決め、買う前に表で確かめます。

02 研究でわかっていること予算の区切り方で、使い方は変わる?

同じ額を使った後でも、週の予算を使い切った状態だと、月の予算にまだ残りがある場合より、踏みとどまる人が多かった。選択を1つずつ決めるより、まとめて決める方が楽しみの数は控えめになった。嫌な日や悲しい気分のときは、ご褒美が欲しくなりやすい。

Wong・Feldman(2025)[1]

「娯楽に使うお金を決めていて、もう50ドル使った。今夜30ドルのコンサートに行くか」と聞いた。予算が「週50ドル」の場合は45%、「月200ドル」の場合は76%が「行く」と答えた。予算を「年2,400ドル」に広げても、月の場合と差は見られなかった。

対象: 米国のオンライン参加者896人(この問題は約600人)。事前登録した追試 / 限界: 「貧しい大学生だったら」と想像して答える質問で、実際の買い物ではない。

Wong・Feldman(2025)[1]

1週間よその町に滞在する場面で、ホテルの無料のデザートを何日食べるかを決めてもらった。平日と週末に分けて決めた人は平均3.96日、1週間分をまとめて決めた人は平均3.37日だった。著者らは、仕事帰りのドーナツを「ちょっとしたご褒美」として1回ずつ決めるより、1年分の260回をまとめて考える方が、健康との釣り合いを考えやすくなると述べている。

対象: 上と同じ / 限界: この問題に最初に答えた人だけで見ると、差ははっきりしなかった。毎日1日ずつ決めた場合は、平日・週末に分けた場合と差がなかった。

Harvey・Forwood(2026)[2]

仕事で嫌な日を想像した人は、ふつうの日を想像した人より、チョコレートを自分に買う見込みが高かった(7点満点で平均5.30点対4.44点)。お酒や入浴剤でも同じだった。テイクアウトの食事は、よい日(4.66点)と嫌な日(4.38点)の両方で、ふつうの日(3.38点)より高かった。ネットでのまとめ買いは、はっきりした差がなかった。

対象: 英国のオンライン参加者約280人(平均47歳)。よい日・嫌な日・ふつうの日にランダムに分けた / 限界: 想像した日への回答で、実際の買い物や気分は測っていない。

Garg・Williams・Lerner(2018)[3]

悲しい映画の場面を見た大学生は、水筒を買う値段として平均6.42ドルをつけた。中立な映像を見た人の5.35ドルより高かった。ポップコーンと飲み物を自由にとれる条件でも、この差は小さくならなかった。著者らは、悲しさは本人が気づかないうちに払う額を上げると述べている。

対象: 大学生111人の実験 / 限界: 小規模な実験室の研究。値段は「いくらなら買うか」の回答で、実際にお金を払ったわけではない。

45% 対 76%娯楽費をすでに50ドル使った後に、30ドルのチケットを買うと答えた人。予算が週50ドル(使い切った状態)の場合と、月200ドルの場合[1]

03 今日からできる小さな一歩ご褒美の予算は、どう決めて使う?

ご褒美の予算は、手取りから毎月の生活費と貯金を引いた「自由に使えるお金」の中で、月の額と回数を先に決める。それを週ごとに分け、買う前に6項目のチェック表で確かめる。

下の数字は、計算のしかたを示すための例です。平均や目安の金額ではありません。自分の手取りと出費を入れて計算します。

項目計算例
(1) 手取りの月収給与明細の振込額25万円
(2) 毎月の生活費と固定費家賃・食費・光熱費・通信費など18万円
(3) 毎月の貯金先に取り分ける額3万円
(4) 自由に使えるお金(1)−(2)−(3)4万円
(5) そのうちご褒美に使う月の額(4)の中で自分で決める1万2千円
(6) ご褒美の月の回数自分で決める4回
(7) 1回あたりの上限(5)÷(6)3千円
(8) 1週間の予算(5)÷43千円
(9) 1年続けた合計(5)×1214万4千円

(9)の1年の合計は、使いすぎを責めるための数字ではありません。「1年で14万円を、自分を励ますために使う」と納得できるかを確かめるための数字です。納得できるなら、その範囲のご褒美は安心して楽しめます。

ご褒美を買う前に、次の6項目を確かめます。当てはまる数が多いほど、一晩おいてから決めます。

番号確かめることもとにした研究・理由
1今週のご褒美予算を、もう使い切っている週の予算を使い切った状態だと、踏みとどまる人が多かった [1]
2今日は嫌なことがあった、疲れた、落ち込んでいる嫌な日はご褒美が欲しくなりやすい [2]
3気分が沈んでいて、値段をあまり見ていない悲しい気分では払う額が上がり、本人は気づきにくい [3]
4「頑張ったから」の理由が、今週もう2回以上あった1回ずつ決めると、まとめて決めるより数が増えやすい [1]
51回の額が、計算表の(7)を超えている先に決めた上限との比較
6同じご褒美を毎週続けたら、1年の合計に納得できない1回ずつでなく、1年分をまとめて考える [1]

数の目安は次のとおりです。研究で決められた基準ではなく、この記事で作った目安です。

1

計算表で、ご褒美の月の額と回数を決める

手取りから生活費と貯金を引き、自由に使えるお金の中でご褒美の額と回数を決めます。

所要 10分

2

月の額を4で割り、週の予算にする

週の予算をスマホのメモに書き、使うたびに残りを書き換えます。

所要 3分

3

買う前に6項目を数える

4つ以上当てはまる日は一晩おきます。翌日も欲しければ、予算の範囲で買います。

所要 1分

04 続けるためのコツご褒美の予算を、窮屈にしないには?

ご褒美の予算は、我慢のためでなく、安心して楽しむための枠として使う。月初めに1か月分のご褒美をまとめて計画し、嫌な日のためのお金のかからないご褒美も用意しておく。

05よくある質問

自分へのご褒美は、月いくらまでならいい?

研究で決まった金額はありません。手取りから毎月の生活費と貯金を引いた「自由に使えるお金」の中で、自分が納得できる額を決めます。月の額を12倍した1年の合計を見て、納得できるかを確かめるのがこの記事のすすめ方です。

ご褒美の予算は、月で決めるより週で決めた方がいい?

米国の896人の追試では、娯楽費をすでに50ドル使った場面でチケットを買うと答えた人が、週50ドルの予算(使い切った状態)では45%、月200ドルの予算では76%でした。週で区切ると、予算を使い切ったことがはっきりし、踏みとどまりやすい結果です。月の額を決めてから、4で割って週ごとに管理する方法がとれます。

疲れた日や嫌な日に、ご褒美が欲しくなるのはなぜ?

英国の約280人の実験では、仕事で嫌な日を想像した人は、チョコレートやお酒、入浴剤を自分に買う見込みが高くなりました。気持ちを慰めたい気持ちが働くと考えられています。悲しい気分では払う額が上がり、本人は気づきにくいという実験もあります。

ご褒美買いはやめた方がいい?

やめる必要はありません。この記事の計算表は、ご褒美を減らすためではなく、自分で決めた範囲で安心して楽しむためのものです。チェック表で4つ以上当てはまる日だけ、一晩おいて考えます。

「ご褒美・ストレス買い」を順に読む
なぜ → 気づく → 工夫する → やってしまったら → 使う(この記事)
この悩みのガイドを見る

出典

  1. Wong, C. L., & Feldman, G. (2025). Choice Bracketing revisited: Replication and extensions Registered Report of seven experiments reviewed in Read et al. (1999). Royal Society Open Science, 12(4), 240687. https://doi.org/10.1098/rsos.240687
  2. Harvey, A. J., & Forwood, S. E. (2026). Comfort eating or toasting to your success? Self-gifting choices vary between good and bad days. Frontiers in Psychology, 16, 1685756. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2025.1685756
  3. Garg, N., Williams, L. A., & Lerner, J. S. (2018). The misery-is-not-miserly effect revisited: Replication despite opportunities for compensatory consumption. PLoS ONE, 13(6), e0199433. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0199433