浪費・衝動買い

見栄や付き合いの出費を確かめるチェック表と、1年でいくらの計算表。「誰に見せる?」「SNSの直後?」を数える

約7分で読めます 出典照合済み(2026-10-10)

食事会のテーブル
Photo: George Ho / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(家計・投資の助言ではありません。出典は末尾)。

見栄や付き合いの出費は、1回ごとには「仕方ない」と思える額です。だから、まとめて数えないと大きさが見えません。この記事は、払う前に使う7項目のチェック表と、1年分を出す計算表を用意しました。研究では、払った記録を誰が見るかで払う額が変わり、SNSを5分見ただけで目立つロゴを選びやすくなりました。

3行でわかる

  1. 払う前に、7項目のチェック表で「誰に見せるか」「SNSを見た直後か」などの場面を数える。2つ以上なら、その場で決めずに一晩おく。
  2. 米国の大学生261人の実験では、支払いの記録が友人に見える設定だと、自分だけに見える設定より、日用品に払ってよい額が1品あたり平均0.44ドル低かった。見られ方で払う額は動く。
  3. 1年の計算表に「実際に払った額」と「見せない前提なら払う額」を並べると、見栄の上乗せ分が金額でわかる。

01 悩みの正体見栄の出費は、なぜ自分で気づきにくい?

見栄の出費が気づきにくいのは、払う額が「物の値打ち」だけでなく「誰に見られるか」で動くから。しかも1回ずつは小さく、場面ごとに理由がつくので、まとめて数えないと大きさが見えない。

自分に比べるくせがあるかは8つの質問で振り返れます。この記事は、その次の段階です。実際の出費を前に、払う前に確かめる表と、1年分を出す表を使います。

02 科学的にわかっていること人の目やSNSで、払う額は変わる?

変わる。支払いが誰に見えるか、SNSを見た直後か、周りとの差を意識したかで、払う額や見せる物の選び方が動くことが、米国・中国・スペインの実験で示された。どれも小さめの実験で、場面ごとの傾向として読む。

Kiernan・Debnam Guzman(2026)[1]

米国北東部の15大学の学生261人が、ノートやペン、飲み物など10種類の日用品を実際に買える実験に参加した。支払い方法と、支払いの記録が誰に見えるかを無作為に割り当てた。記録が友人に見える設定では、自分だけに見える設定より、払ってよい額が1品あたり平均0.44ドル低かった。誰でも見られる設定では差がなかった。

対象: 2021年1〜2月の米国の大学生(コロナ禍で節約が周りの空気だった時期) / 限界: 差は統計的には弱め。周りが節約志向だったので額が下がったと著者らは考えている。周りの空気が違えば、結果も違う可能性がある。

Yang ら(2025)[2]

中国の大学生203人のうち、半数はフォローしている人のSNS投稿を5分眺め、残りはニュースサイトを5分見た。SNSを眺めた人の方が、同じ値段のパーカーで大きなロゴの方を選ぶ傾向が強かった。別の163人の実験では、この傾向は「自分は周りより下だ」と感じさせられた組でだけ見られた。

対象: 中国の大学生(3つの研究で138人・203人・163人) / 限界: 仮の買い物の質問で、実際に買ったわけではない。

Velandia-Morales ら(2021)[3]

スペインの一般の252人に、地域の格差が大きいという記事か、小さいという記事を読んでもらった。格差が大きい記事を読んだ人は、地位を示す物を買いたい気持ち(平均4.93対4.37)と、借金に寛容な考え(2.89対2.61)がどちらも高かった。

対象: スペインの一般の人(記事はアンダルシア地方の格差についての架空のもの) / 限界: 作った記事を読んだ直後の気持ちの測定で、差は小さい。

Zhang ら(2022)[4]

中国の大学生581人の調査では、「人に見せて目立ちたい」気持ちの点数(9段階)が1点高いと、学生向けのローンを使ったことがある確率が5.5ポイント高かった。「周りに合わせたい」気持ちには、はっきりした関連がなかった。

対象: 2021年のオンライン調査 / 限界: 一時点の調査で、気持ちがローンの原因とまでは言えない。

5分フォローしている人のSNS投稿を眺めた時間。これだけで、大きなロゴの服を選ぶ傾向が強まった(中国の大学生203人の実験)[2]

03 今日からできる小さな一歩見栄の出費を、払う前にどう確かめる?

見栄の出費は、払う前に下の7項目のうち当てはまる数を数えて確かめる。2つ以上なら、その場で決めず一晩おく。4つ以上なら、金額の上限を先に決めてから行く。

番号払う前に確かめることもとにした研究
1買う物や払う額を、「誰に見られるか」を考えて決めていない?支払いの見え方で払う額が変わった実験 [1]
2SNSや知人の投稿を見た直後に、欲しくなっていない?5分のSNSで目立つロゴを選びやすくなった実験 [2]
3いま「自分は周りより下だ」と感じていない?そう感じた組でだけ、見せる消費が増えた実験 [2]
4人との差や格差の話を見聞きした後ではない?格差の記事で地位を示す物への関心が上がった実験 [3]
5その出費を、後払い・分割・借入れでまかなおうとしていない?目立ちたい気持ちと学生ローンの利用の関連 [4]
6「乗り遅れたくない」「自分だけ行かないのは嫌だ」が主な理由?取り残される不安が強い人ほど、お金の面のゆとり感が低かった調査 [5]
7誰にも見せない前提でも、同じ額を払う?1〜6の場面を裏返して確かめる、この記事の項目

7だけは「いいえ」を1つと数えます。数の目安は次のとおりです。研究で決められた基準ではなく、この記事で作った目安です。

1

この表をスマホに保存する

誘いの連絡が来たときや、カートに入れたときに開けるようにします。

所要 1分

2

払う前に、当てはまる数を数える

7項目を上から読み、当てはまる数を指で数えます。数が2つ以上なら、返事や購入を翌日に回します。

所要 1分

3

月に1回、下の計算表で1年分を出す

先月の明細から、付き合いや見せるための出費を拾い、計算表に入れます。

所要 15分

04 続けるためのコツ見栄の出費は、1年でいくらになる?

見栄の出費は、1回の額×月の回数×12か月で1年分を出し、「見せない前提なら払う額」と並べると上乗せ分がわかる。例の数字では、1年で約16万円が見栄の上乗せだった。

左の2列に自分の数字を入れます。例の数字は計算のしかたを示すための仮の値で、平均ではありません。

出費の種類1回の額×月の回数1年分(×12)見せない前提なら1年で上乗せ分
飲み会・食事会例: 5,000円×2回120,000円例: 3,000円×1回=36,000円84,000円
贈り物・お祝い・おごり例: 3,000円×1回36,000円例: 2,000円×1回=24,000円12,000円
人に見せる前提で買った服・小物例: 8,000円×1回96,000円例: 4,000円×1回=48,000円48,000円
投稿するための外食・お出かけ例: 2,000円×1回24,000円例: 1,000円×1回=12,000円12,000円
合計―276,000円120,000円156,000円

05よくある質問

見栄の出費かどうか、どう見分ければいい?

「誰にも見せない前提でも、同じ額を払うか」を考えるのが一番わかりやすい方法です。この記事の7項目のチェック表で、SNSを見た直後か、人との差を意識しているかなども数えます。2つ以上当てはまったら、その場で決めずに一晩おきます。

付き合いの出費は、1年でどれくらいになる?

人によって大きく違うので、自分の数字で出すのが確実です。1回の額×月の回数×12か月で計算します。例えば1回5,000円の飲み会が月2回なら、1年で120,000円です。

人に見られていると、本当に払う額は変わるの?

変わるという実験があります。米国の大学生261人の実験では、支払いの記録が友人に見える設定だと、自分だけに見える設定より、日用品に払ってよい額が1品あたり平均0.44ドル低くなりました。周りが節約志向の時期だったため下がったと考えられており、周りの空気が違えば結果も変わる可能性があります。

SNSを見ると、なぜブランド品が欲しくなる?

人の投稿を見ると、自分が劣っていると感じやすくなるためと考えられています。中国の大学生の実験では、SNSを5分眺めた人は大きなロゴの服を選ぶ傾向が強まりました。この傾向は「自分は周りより下だ」と感じた人でだけ見られました。

「見栄・人との比較」を順に読む
なぜ → 気づく → 工夫する → やってしまったら → 使う(この記事)
この悩みのガイドを見る

出典

  1. Kiernan, E. A., & Debnam Guzman, J. (2026). Paying in public: Peer effects, impression management, and willingness to pay on digital payment platforms. PLOS One, 21(7), e0340550. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0340550
  2. Yang, X., Wang, X., Yu, J., & Gao, J. (2025). Why does browsing social networking sites increase conspicuous consumption? The effects of relative deprivation and subjective socioeconomic status. BMC Psychology, 13, 300. https://doi.org/10.1186/s40359-025-02557-8
  3. Velandia-Morales, A., Rodríguez-Bailón, R., & Martínez, R. (2021). Economic Inequality Increases the Preference for Status Consumption. Frontiers in Psychology, 12, 809101. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2021.809101
  4. Zhang, Q., Zhang, M., Cheng, Z., & Zhao, Y. (2022). Exploring the impact of a conspicuous identity on college students' campus loans: Evidence from China. Frontiers in Psychology, 13, 967568. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2022.967568
  5. Bartosiak, A., Lee, J. E., & Loibl, C. (2025). Fear of missing out, social media influencers, and the social, psychological and financial wellbeing of young consumers. PLOS One, 20(4), e0319034. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0319034