貯金が続かない

目標貯金額を「見える化」すると続きやすいのか。進捗表示の研究

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Photo: Unknown / CC0 / Rawpixel
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(家計・投資の助言ではありません。出典は末尾)。

「あと〇〇円」という数字だけを見るより、棒グラフが埋まっていく様子を見る方が、なぜかやる気が続く。これは気分の問題ではなく、進捗の見せ方そのものが行動を変えることが、複数の実験で確認されている。

3行でわかる

  1. 進捗を数字だけで見せるより、棒グラフのように視覚的に見せる方が、課題を長く続けられることが実験で示された。
  2. 目標までの距離によって、「達成した分」と「残りの分」のどちらを見せる方が効果的かが変わることもわかっている。
  3. 進捗バー・バッジ・ランキングを取り入れたアプリを使った人は、使わなかった人より約20%多く貯金できたという実験結果もある。

01数字より「見た目の進み具合」がやる気を左右する

同じ進捗でも、数字で見せるより視覚的に見せる方が、課題を続ける力が強くなる。

実験では、握力を130秒間維持し続けるという単純な課題を使い、参加者の半分には残り時間を棒グラフで、もう半分にはストップウォッチの数字だけを見せた。結果、棒グラフで視覚的に進捗を見せられたグループの方が、数字だけのグループより課題を長く続けられた。抽象的な目標であっても、視覚的な進捗表示は目に見えるゴールと同じように動機づけになることが確認された。

02研究では何がわかっているのか?

進捗の見せ方を工夫するだけで、実際の貯金額そのものが変わることが実験で示されている。

Cheema & Bagchi(2011)[1]

握力維持課題を用いた実験で、進捗を棒グラフで視覚的に見せたグループは、数字(ストップウォッチ)だけを見せたグループより長く課題を続けられた。抽象的な目標でも、視覚的な進捗表示が具体的な目的地と同様に動機づけになることを確認した。

対象: 実験参加者(握力維持課題) / 限界: 短時間の単純作業を扱った実験であり、貯金のような長期目標への効果の大きさはそのまま当てはまるとは限らない。

Koo & Fishbach(2012)[2]

目標までの距離によって、注目すべき進捗表示が変わることを示した。目標達成の初期段階では「これだけ達成した」という達成分に注目する方がやる気を高める一方、目標に近づいてからは「あと少し」という残り分に注目する方が効果的だった。

対象: 複数の実験室実験(Journal of Consumer Research掲載) / 限界: 実験室での短期的な目標達成課題が中心で、数か月〜数年単位の貯金目標への一般化には注意が必要。

Hashim・Scopelliti・Steinmetz(2021)[3]

331人を対象にした4週間のフィールド実験。進捗バー・バッジ・ランキングを取り入れた「ゲーム化」された貯金アプリを使ったグループは、通常のアプリを使ったグループより、目標額に対して約20%多く貯金できたことを確認した。

対象: 331人、4週間のフィールド実験(Think Forward Initiative) / 限界: 実際の銀行口座ではなくアプリ上での実験であり、長期的な効果の持続性までは検証していない。

03今日からできる小さな一歩

貯金額を数字の羅列で見るのをやめ、進捗が一目でわかる形に変える。

1

目標額と現在額を紙かアプリに書き出す

「目標30万円・現在8万円」のように、目標と現在地をセットで書き出すだけでよい。

所要 3分

2

進捗を棒グラフか円グラフで描く

紙に手書きの棒グラフでもよいので、達成率が視覚的にわかる形にする。

所要 5分

3

目標到達が近づいたら「残り」の表示に切り替える

序盤は「ここまで貯まった」、終盤は「あと〇〇円」という見せ方に切り替える。

所要 継続的に意識

04続けるためのコツ

進捗表示を更新する作業自体を、負担ではなく小さな達成感を得る機会にする。

05よくある質問

貯金額をプログレスバーで見せると本当に効果があるの?

実験で効果が確認されています。握力を130秒維持する課題で、残り時間を棒グラフで見せたグループは、数字(ストップウォッチ)だけを見せたグループより長く持続できました。同じ理屈が貯金の進捗表示にも当てはまるとされています。

「達成した分」と「残りの分」、どちらを見せる方が効果的?

目標までの距離によって変わります。研究では、目標達成の初期は「これだけ貯まった」という達成分を見せる方がやる気を高め、目標が近づいてからは「あと少し」という残り分を見せる方が効果的であることが示されています。

出典

  1. Cheema, A., & Bagchi, R. (2011). The Effect of Goal Visualization on Goal Pursuit. Journal of Marketing. https://news.vt.edu/content/news_vt_edu/en/articles/2011/08/082311-research-goalvisualization.html
  2. Koo, M., & Fishbach, A. (2012). The Small-Area Hypothesis: Effects of Progress Monitoring on Goal Adherence. Journal of Consumer Research, 39(3), 493-509. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8022896
  3. Hashim, N., Scopelliti, I., & Steinmetz, J. (2021). Gamification Can Help Consumers Reach Their Saving Goals. Think Forward Initiative / City, University of London. https://openaccess.city.ac.uk/26272/1/TFI-Final-Tech-Report-Gamification_Can_Help_Consumers_Reach_Their_Saving_Goals.pdf