家計管理

お金のことでパートナーとけんかしてしまったら?隠しごとが見つかった後も含めた、仲直りと話し直しの手順

約10分で読めます 出典照合済み(2026-10-11)

1杯のコーヒー
Photo: Julius Schorzman / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(家計・投資の助言ではありません。出典は末尾)。

お金の話から言い合いになって、言うつもりのなかった言葉まで出てしまった。あるいは、隠していた買い物や借金が見つかって、相手を怒らせてしまった。お金のけんかの後は、気まずさと「また同じことになる」という不安が残ります。お金をめぐる言い合いは、多くの夫婦にとって珍しいことではありません。この記事では、けんかの後に何をするかを、その日・数日後・1か月の順にまとめました。

3行でわかる

  1. お金のけんかは、その場で決着をつけなくてよい。100組の夫婦の記録では、お金の口論では「後でまた話そう」と決めて終える割合が、ほかの話題より高かった。
  2. けんかを「第三者の目」で書き直す練習を3回した140組の比較試験では、関係の質が高くなった。ただし、けんかの回数は減らなかった。
  3. 隠していたお金が見つかったときは、数字を全部出したうえで謝る。米国の既婚者946人の調査では、52%が配偶者にお金の隠しごとをしたことがあると答えていた。

01 悩みの正体お金のけんかは、なぜこじれやすい?

お金のけんかがこじれやすいのは、同じ話題がくり返し出て、長引きやすいため。100組の夫婦の記録では、お金の口論はほかの話題より長く続き、夫からはくり返しの問題と見られやすかった。

米国の100組の夫婦が15日間、家での口論を記録した研究では、お金が話題になったのは夫の記録で18.3%、妻の記録で19.4%でした [1]。最も多い話題ではありませんが、妻の記録では、お金の口論はほかの話題より平均で約6分長く続いていました(約21分と約15分)。

お金でもめやすい理由はパートナーとお金で揉めやすい理由の記事で、けんかになる前の話し合いの進め方はお金の話し合いの工夫の記事で扱いました。この記事は、もうけんかをしてしまった後の話です。

02 科学的にわかっていることけんかの後の仲直りに、何が役立つ?

けんかの後の仲直りに役立つと研究で示されているのは、けんかを第三者の目で振り返る練習と、謝ること。どちらもお金のけんかに絞った研究ではないが、関係の質や許す気持ちを高めていた。

52%配偶者にお金の隠しごと(口座や借金を隠す、値段をごまかす等)をしたことがあると答えた人。米国の既婚者946人の調査 [2]

Papp ら(2009)[1]

100組の夫婦が15日間に記録した748件の口論を分析した。お金の口論では、「後でまた話し合おう」と決めて終える割合が高かった。夫がそう持ちかけた割合は、夫の回答で、お金以外の口論が15.5%、お金の口論が27.7%だった。一方で、口論がどれくらい解決したかの評価は、お金の口論とほかの口論の間ではっきりした差はなかった。

対象: 米国の8〜16歳の子どもがいる夫婦100組 / 限界: 1999〜2000年の記録で、白人の夫婦が多く、因果関係は確かめていない。

Demy ら(2025)[3]

6歳未満の子どもがいるカナダの140組を、くじで2組に分けた。片方の組は、9週間で3回、最近のけんかを「中立の第三者ならどう見るか」の視点で、1回9分書き直した。この組では、終了後の関係の質が高かった。ただし、けんかの回数は減っていなかった。

対象: カナダの140組(280人) / 限界: 本人の回答による評価で、収入の高い家庭が多く、お金のけんかに絞った研究ではない。

Dew ら(2022)[2]

米国の既婚者946人に、配偶者に知らせずに口座やカード、借金を隠す、買い物の値段をごまかすなど7つの行動を聞いた。1つ以上あると答えた人は52%だった。関係の満足度が高い人ほど、お金の隠しごとをしている割合は低かった。

対象: 米国の既婚者946人(全国の構成に合わせて重みづけ) / 限界: 一時点の調査で、隠しごとの後に関係がどうなるかは調べていない。

Forster ら(2021)[4]

オンラインで嫌な思いをさせた相手から謝罪を受けた人は、受けなかった人より相手を許しやすかった。謝罪によって「この人は自分を大切に思っている」と感じたことが、許す気持ちにつながっていた。

対象: 米国のオンライン実験の参加者971人 / 限界: 相手は恋人ではなく初対面の人で、謝罪には埋め合わせの申し出も含まれていた。

03 今日からできる小さな一歩お金のけんかの後、まず何をする?

お金のけんかの後は、①その場で決着をつけず、話し直す日時を決める、②けんかを第三者の目で書き直す、③隠していたことがあれば数字を全部出して謝る、の順に進める。

いつやること避けたいこと
その日「この話は○日の夜に続けよう」と、話し直す日時だけ決める夜遅くまで言い合いを続けて、その場で結論を出そうとする
翌日まで言い過ぎた言葉があれば、その部分を短く謝る「でもあなたも」と、謝罪に言い返しを混ぜる
数日のうちけんかを第三者の目で書き直す(下の3つの問い)相手の悪いところだけを書き出して見返す
話し直す日数字(残高・借金・支払い)を紙に出し、決めることを1つに絞るお金の話を全部まとめて片づけようとする
1か月後決めたことが守れているか、2人で5分だけ確かめるうまくいかなかったことだけを責める
1

話し直す日時を決めて、その場を終える

お金の口論では、「後でまた話そう」と決めて終える割合が、ほかの話題より高いことがわかっています [1]。先延ばしで終わらせないよう、日時まで決めます。

所要 1分

2

けんかを「第三者の目」で書き直す

①中立の第三者なら、このけんかをどう見るか、②その見方をするのが難しいのはどんなときか、③次のけんかでその見方をどう使うか。この3つを9分ほど書きます [3]。

所要 10分

3

隠していたお金があれば、数字を全部出して謝る

口座、カード、借金、使った額を紙に全部書いて見せます。小出しにすると、もう一度信頼を損ないます。謝ることは、相手を大切に思っていると伝え、許す気持ちにつながっていました [4]。

所要 30分

4

話し直す日は、決めることを1つに絞る

「今月のカードの支払いをどうするか」のように1つだけ決めます。家計の分け方から決め直すときは家計の分担の計算表が使えます。

所要 30分

04 続けるためのコツ同じお金のけんかをくり返さないには?

同じお金のけんかをくり返さないためには、けんかをゼロにするより、けんかの後に第三者の目で振り返る習慣を続ける。借金や支払いの問題が大きいときは、2人だけで抱えずに相談先を使う。

05よくある質問

お金のことでパートナーとけんかしてしまった。どう仲直りすればいい?

その場で決着をつけず、話し直す日時を決めて終えるのが第一歩です。言い過ぎた言葉があれば、その部分だけを短く謝ります。数日のうちに、けんかを「中立の第三者ならどう見るか」の視点で書き直すと、話し直す日の準備になります。

借金や買い物を隠していたことがバレたら、どうすればいい?

まず、口座やカード、借金、使った額を全部紙に出して見せ、隠していたことを謝ってください。小出しにすると、もう一度信頼を損ないやすくなります。米国の既婚者946人の調査では、52%が配偶者にお金の隠しごとをしたことがあると答えていました。借金の整理が必要なら、法テラス・サポートダイヤル(0570-078374)で使える制度や窓口を案内しています。

お金のけんかが多い夫婦は、うまくいかないの?

けんかの多さだけで決まるわけではありません。けんかを第三者の目で振り返る練習をしたカナダの140組の比較試験では、けんかの回数は減りませんでしたが、関係の質は高くなっていました。けんかの後にどう振り返るかが、関係の支えになります。

お金のけんかは、その日のうちに解決した方がいい?

無理にその日に解決しなくてかまいません。米国の100組の夫婦の記録では、お金の口論は「後でまた話し合おう」と決めて終える割合がほかの話題より高く、お金の口論とほかの口論で、どれくらい解決したかの評価にはっきりした差はありませんでした。大切なのは、話し直す日時を決めておくことです。

「家族・パートナー・友人とお金」を順に読む
なぜ → 気づく → 工夫する → やってしまったら(この記事) → 使う
この悩みのガイドを見る

出典

  1. Papp, L. M., Cummings, E. M., & Goeke-Morey, M. C. (2009). For Richer, for Poorer: Money as a Topic of Marital Conflict in the Home. Family Relations, 58(1), 91-103. https://doi.org/10.1111/j.1741-3729.2008.00537.x
  2. Dew, J. P., Saxey, M. T., & Mettmann, A. (2022). Money lies and extramarital ties: Predicting separate and joint occurrences of financial deception and extramarital infidelity. Frontiers in Psychology, 13, 1038169. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2022.1038169
  3. Demy, J., Jambon, M., Wade, M., Muise, A., & Prime, H. (2025). Secondary benefits of a brief couples intervention on coparenting through relationship quality and partner conflict. Infant Mental Health Journal, 46, 778-796. https://doi.org/10.1002/imhj.70027
  4. Forster, D. E., Billingsley, J., Burnette, J. L., Lieberman, D., Ohtsubo, Y., & McCullough, M. E. (2021). Experimental evidence that apologies promote forgiveness by communicating relationship value. Scientific Reports, 11, 13107. https://doi.org/10.1038/s41598-021-92373-y
  5. 法テラス「お電話でのお問合せ(法テラス・サポートダイヤル)」 https://www.houterasu.or.jp/site/soudanmadoguchi-houseido/support-dial.html
  6. 消費者庁「消費者ホットライン」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/